「御社」と「貴社」はどう違う?
日本の会社に応募するとき、「御社(おんしゃ)」と「貴社(きしゃ)」という言葉を よく見たり聞いたりします。
でも、日本語を勉強している外国人にとっては、 「いつ『御社』を使えばいい?」「履歴書では『貴社』?」とまようことも多いです。
この記事では、外国人求職者向けに、やさしい日本語で「御社」と「貴社」の違いと使い方を説明します。
すぐに使える面接用・履歴書用の例文も紹介します。
1. 「御社」と「貴社」のちがいは「話す」か「書く」か
「御社」と「貴社」は、どちらも相手の会社をていねいに言うための言葉です。
- 御社(おんしゃ):話すときに使う(面接・会社説明会)
- 貴社(きしゃ):書くときに使う(履歴書・メール)
自分の会社を言うときは以下の言い方をします。
- 当社(とうしゃ)
- 弊社(へいしゃ)
2. 面接で使う「御社」の例文(話すとき)
面接や説明会で使える「御社」の例文です。
例文1: 御社のプロジェクトは若手が活躍できると聞き、挑戦したいと思いました。
例文2: 私が御社を志望した理由は、外国人社員が働きやすい環境があるからです。
例文3: 御社の〇〇事業で、語学力と経験を活かして貢献したいと考えています。
3. 履歴書・メールで使う「貴社」の例文(書くとき)
例文1: 前職で身につけたチームワーク力を、貴社での仕事でも発揮したいと考えております。
例文2(本人希望欄): 勤務条件は貴社の規定に従います。
例文3(メール): このたび貴社の求人を拝見し、応募させていただきたくご連絡いたしました。
4. 「御社」「貴社」以外の言い方を使う業界もある
| 業界 | 話すとき | 書くとき |
|---|---|---|
| 銀行(ぎんこう) | 御行(おんこう) | 貴行(きこう) |
| 学校(がっこう) | 御校(おんこう) | 貴校(きこう) |
| 省庁(しょうちょう) | 御省/御庁(おんしょう/おんちょう) | 貴省/貴庁(きしょう/きちょう) |
| 病院(びょういん) | 御院(おんいん) | 貴院(きいん) |
ただし、実際の面接では、正式名称(例:〇〇銀行、〇〇大学)をそのまま使うことも多いです。
無理に特別な言い方を覚えようとして、話せなくなるより、「〇〇銀行さん」「〇〇大学さん」と自然に言えた方が良い場合もあります。
5. 大事なのは「自然なコミュニケーション」
外国人求職者のみなさんは、「間違えたくない」と考えて緊張しすぎてしまうことがあります。
しかし、面接で企業が見ているのは、
- 会社で働きたい気持ち
- コミュニケーションの姿勢
- 経験や強みがどう役立つか
「御社」を言い間違えても、丁寧に言い直せば問題ありません。 書類では「貴社」を使うことだけ意識すればOKです。
6. まとめ
- 話すとき ⇒ 御社
- 書くとき ⇒ 貴社
- 業界によって特別な呼び方があることも
- 完ぺきより、「伝わる会話」が大事
日本で働きたい外国人にとって、「御社」と「貴社」を使い分けられると、
面接でも書類でも自信がつきます。ぜひ練習してみてください。
